2016年3月9日水曜日

[プレスリリース] 【ご乱心!?】「中年騎士ヤスヒロ」がおサルのコスプレを着用

下記の通り、アップデートに関するプレスリリースを行いましたのでご報告します。

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好評をいただいている新感覚お手軽RPG「中年騎士ヤスヒロ」のアップデートに伴い、主人公「40代独身男性」ヤスヒロがおサルのコスプレを着用しまし た。また「えっ、これが!?」と驚くかもしれないラストクエストが追加されたほか、全体的にダイヤが手に入りやすく暖かいゲームバランスになっております (春ですね)。 
 


株式会社ポラリスエックスが配信するスマートフォンゲーム、新感覚お手軽RPG「中年騎士ヤスヒロ -おじさんが勇者に- ドット絵RPG」はApp Store/Google Playの両ストアでそこそこ大型のアップデートを行いました。合わせて、2月末日時点で累計10万ダウンロードをだいたい突破 (*) したことをお知らせいたします。

「中年騎士ヤスヒロ」はApp Store、Google Playからゲームをダウンロードできます

■Google Play:
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.polarisx.moneyhero
■App Store:
https://itunes.apple.com/jp/app/zhong-nian-qi-shiyasuhiro/id1033798199?mt=8
(*) 2月末日時点で約9万9千ダウンロードなので、だいたい10万ダウンロード突破って言っちゃっても良いですよね。
今回のアップデートの目玉は大きく5つです。

(1) 無料コスプレの追加
ヤスヒロの見た目を変えてステータスを強化できる「コスプレ」で、無料で利用できるコスプレは (3月にもなるのに) これまでサンタの服しかありませんでしたが、今回のアップデートで「おサルのコスプレ」を追加いたしました。

とりあえず無料だからという理由で未だにサンタのコスプレをご利用いただいているユーザーの皆さまは、これを機会にぜひ新しいコスプレをお試しください。

なお無料コスプレによるステータスの強化はございません。あくまで見た目の変化をお楽しみいただき、ヤスヒロを強化したい場合はダイヤを使って格好いい通常のコスプレをご購入ください。

(2) ラスト(?)クエストの追加
前回のアップデートで「ガールフレンド作り」という(40代独身男性の主人公ヤスヒロにとっては)非常にハードルの高いクエストが追加されたことは記憶に新しいかと思います。

今回のアップデートではなんと!いつでも出来ると思いがちだけど急がないと永遠に出来なくなってしまう、思わず目頭が熱くなってしまう、そんなクエストが新たに追加されています。内容はApp Store, Google Playからアプリをアップデートしてご確認ください。

なお「最後のクエストをクリアしないと、その次のクエストが見られないようにすれば良いのに」という非常に有難いご指摘を複数のユーザーの方からいただきましたが、仕様変更が面d...困難だったため断念いたしましたことをここにお詫び申し上げます。

(3) ゲームバランスを甘めに調整 (ダイヤ入手が2倍簡単に)
「ダイヤ」とは、「魔法」「仲間」の購入・アップグレードや、オートクエストの即時解放に使用することができる「中年騎士ヤスヒロ」のゲーム内通貨です。アプリ内課金で購入するほか、動画広告の視聴や「デイリーボーナス」を通じて無料で獲得することも出来ます。

今回のアップデートでは、動画広告の視聴や「デイリーボーナス」で獲得できるダイヤの数を一気に2倍に大幅増量しております。

一部では「ポラリスエックス社長のほうのヤスヒロ氏までご乱心か」と囁かれており、本人は「もうすぐ春やしさあ」と意味不明の供述をしているとのことです。

(4) スタータス画面追加
ヘビーなヤスヒロファンからこっそりと、しかし熱いリクエストがあった「ステータス」画面を追加しました。
DPS (*) や魔法レベル、購入済みのコスプレなどが一覧できるメニューです。

DPS = Damege Per Second(一秒あたりのダメージ量)
「これでファイナルファxxxーや、モンスターハxxーと一緒やで!」という独り言の追加は次回アップデート時の勇気の残量に依ります。
(5) もうありません
アップデートの目玉は大きく5つと書きましたが、4つしかありませんでした。強いて言えば、BGMや背景画像からクリスマスムードが(ようやく)無くなったり、「魔法」が2つ増えたりとか、それぐらいです。あと、今回もいくつか独り言を追加しております。
 

========== 【基本情報】
■ゲームタイトル:中年騎士ヤスヒロ -おじさんが勇者に- ドット絵RPG
■リリース日:2015年10月21日(大安 / Google Play)、2015年11月13日(大安 / App Store)
■アップデート日:2016年2月26日(先勝 / Google Play)、2016年3月4日(友引 /App Store)
■価格:基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
■Google Play:
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.polarisx.moneyhero
■App Store:
https://itunes.apple.com/jp/app/zhong-nian-qi-shiyasuhiro/id1033798199?mt=8
【株式会社ポラリスエックス 会社概要】
■社名:株式会社ポラリスエックス
■設立:2014年10月
■代表者:住田 康洋(ヤスヒロ)
代表取締役社長 兼 ユーザーサポート担当
40代独身
元カプコン、元SponsorPay(現Fyber)日本代表
■ウェブサイト: http://www.polaris-x.tokyo
■公式Twitterアカウント:@yasuhiro_knight (https://twitter.com/yasuhiro_knight/
■マーケティングブログ: http://polarisx-marketing.blogspot.jp/

【この件に関するお問い合わせ】
■住田: yasuhiro.sumida [at] polaris-x.tokyo

2016年1月2日土曜日

動画リワード広告の特徴および運用について (中年騎士ヤスヒロのケース)

あけましておめでとうございます。
年末には「転生して 108 階まで進んでスクショ撮ってシェア」という #除夜のヤスヒロ というイベントで少し盛り上がりました。


さて、「中年騎士ヤスヒロ」のマネタイズについては、去年 12 月に「アドフリくん勉強会」で発表した内容からさほど大きなアップデートは無いです。
詳しくは コチラのスライド を参照。

時間の関係で、動画リワード広告についてどう最適化しているのか詳しくお話できなかったので、ちょっと突っ込んで解説します。

ヤスヒロでは、Fyber というメディエーションツールを使って動画リワード広告の配信管理をしています。
配信している広告ネットワークは、AdColony, AppLovin, UnityAds, Vungle (アルファベット順) の 4 つです。

 (余談ですがこの Fyber 昔の社名を Sponsorpay といいまして、ポラリスエックス社長の住田が以前日本のカントリーマネージャをしていたドイツの会社です。
 その後アジア撤退しました。(最近また進出しようとしているらしい))

原則としているのは
  • eCPM (1,000 インプレッションあたりの収益) が高いほうから順番に配信
  • Fyber 上で広告ネットワークごとに frequency cap (ユーザーあたりの 1 日の広告視聴回数上限) をかけて eCPM をコントロール
です。

ユーザーの中には 1 日に 1 回しか動画広告を観ないという人もいるので、配信比率でどの広告ネットワークを見せるかを決めてしまうと、そのユーザーに収益性が高くない広告を見せてしまうリスクがあります。
なので、順番を固定して、各ユーザーに必ず eCPM が最も高い広告ネットワークから観てもらうようにしています。

で、周知の通り (だと思いますが) 、それぞれの広告をネットワークについて同じユーザーに繰り返し見せていると、eCPM はだんだん下がります。
広告主にとって効率が悪くなる (1 インストールを獲得するまでに何度も広告を見せていることになるので) ため単価が下がる、同じ案件が複数回配信されることになるため CTR (クリック率) が下がる、など複数の理由があります。

なので、frequency capを調整することで、各広告ネットワークの eCPM をある程度コントロールすることができます。
具体的には、frequency cap をきつくする (1 ユーザーに見せる 1 日あたりの広告表示回数を減らす) ことで eCPM は上がり、ゆるくすることで eCPM は下がります。

いまのところ、AppLovin, Vungle の 2 社でこの傾向が特に顕著です。
(両社の中の人から話を聞く限り、この 2 社はどちらも「インストール」より先 (課金など) で広告効果を測っており、その分インプレッションの "質" が収益性に与える影響も大きくなるようです)
(逆に CPI で広告効果が測られている場合は、何回ユーザーに広告を見せようが最終的にインストールされれば OK なので、インプレッションの質は比較的収益性に影響を与えないのかな...と想像しています)

なので、例えば 12 月にやったことでいうとこんなかんじです。
(ここから先すべて、単純化のために iOS の数字でお届けします)

  1. Vungle の eCPM が上がってきてたので、順位を 2 位から 1 位に試しに上げてみる
    (1 位のことを業界用語で「first fill」といいます)
  2. でもその時点でまだ元々 1 位だった AppLovin より eCPM が低かったので、Vungle の frequency cap を 3/day から 2/day に変更。eCPM の上昇に期待
  3. 数日様子を見る
  4. Vungle の eCPM が以前までの $7-15 から $14-19 に向上していることを確認。喜ぶ
  5. が、やはり AppLovin の eCPM が同じ時期に (2nd fill かつ 3/day にもかかわらず) $15-20 だったので、順位を元に戻す
  6. Vungle の eCPM は $10 前後に落ちる (2nd fill にしたので当然)。AppLovin は $20-28 に向上 (first fill にしたので当然)。
  7. AppLovin の eCPM はもうちょっと低くても良いから表示回数を増やすため、frequency cap を 3/day から 4/day にゆるめる (経過観察中)
  8. Vungle はもうちょっと eCPM 上げたいので、2/day から 1/day にさらにきつくした (経過観察中)

文字だとすげー分かりにくいので、Fyber 管理画面のスクショも貼っておきます。
これの順位 (画面左、緑の数字) を入れ替える (ドラッグ&ドロップで入れ替えられるので便利) のと、frequency cap (画面右、青の数字) を変更するというのが、具体的なオペレーションです。

で、これ見ると UnityAds の frequency cap がめちゃめちゃ甘い (回数が多い) のが分かると思います。
これは唯一上記オペレーションの例外です。

さすが Unity さんやなーと思うのですが、かなりの回数をユーザーに見せていて、しかも順位も 4th fill であるにもかかわらず、eCPM が $6-10 で安定していてそれ以下にほぼ落ちたことが無いんです。
CPI 案件として売っていることと、(最低出稿金額が低くて、ネットワークの規模も大きいので) 案件数が多いんでしょうね多分。

ヤスヒロの動画リワード広告は「15 分 / 60 分に 1 回広告を観てダイヤ / コインを GET できる」という実装なので、広告の在庫が無い (見られない) というのはユーザーにとってマイナス要素で、クレームにつながります。
(Fyber 経由せず、UnityAds と AppLovin を直接組み込んでいたときは、実際そのクレームけっこう多かったです)

そして fill rate (広告表示率) もほぼ 100% なので、UnityAds を AdColony より上に置いてしまうと AdColony の広告は実質ほぼ表示機会がなくなってしまいます。
AdColony の収益性も高くなってくれると全体の底上げになってくれるので、なんとか eCPM を上げられないか試行錯誤したいという目的で、あえて eCPM の高い UnityAds を AdColony より下に置いている次第です。

なので UnityAds は、実際には frequency cap を絞ればもっと eCPM が高くなるであろうことは理解の上で (昔は $14-20 ぐらい出ていました)、あえて「広告在庫を切らさないための最後の砦」役を担ってもらっています。
それでも eCPM $6-10 出してくれているのは優秀、ありがたいです。

ちなみに、広告ネットワークの数をこれ以上増やす予定は今の時点では無いです。
収益・eCPM などの指標は手動で各ネットワークの管理画面から取得して Google スプレッドシートに入力しているので、これ以上増えると管理工数的に無理 (日次での管理が出来なくなる) というのが理由です。

広告ネットワークによって、管理画面を見ないといけなかったり (しかも URL で日付やアプリを指定できない)、CSV を落とさないといけなかったりするので、けっこうこの作業が面倒なんですよね。

AppLovin みたいにレポート API を各社用意してくれないかな... (探せばあるのかな...)

最後は愚痴になりましたが、現場からは以上です。
本年もよろしくお願いいたします。